正直、気になってしょうがない。
それは、共同生活しているから仕方がないのかもしれないのだけれど
こんなにも目が離せなくなるとは。
毎日毎日、アイツは変化する。
渋みがどんどんと円熟していく。
きっと、そんな自分の魅力をアイツは知っているのだ。
ふわふわと風に吹かれては、甘い芳香をわざとわたしに嗅がせ誘う。
「ほら、早く。早く食べてよ」と。
でも、今はまだその時ではないことをわたしは知っている。
アイツはまだまだ円熟していくし、今はまだ青さが残っていることを。
フィッツジェラルドが描いた女性像のように
若さゆえのいたずらなる魅力を振りまく未熟を超えたとき
完熟したうまみを発することを。
あと、少し。
もう、少し。
きっと、口の中でまろやかにあまくアイツは溶けていく。
ああ。やっぱり待ちきれない。
(官能小説ではありません)
アイツの正体 |
わー。官能的で・・・
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